10歳までの楽育〜第2章の4

良い土とは、健康な土のこと。

〜「(3)健康をつくる 〜「食から生活環境を考える」


ガーデニングの基礎は、土づくりにあります。
植物が良好に育つためには、健康な土であることが条件です。
健康な土は栄養分や水を貯え、通気性と水はけが良く、有機物を多く含んでいます。
健康な土作りをすると、根がよく伸びて植物が丈夫に育ちます。
しかし、化学肥料や農薬に頼って安易に土作りを行なうと、病原菌を発生させたり、有益な微生物を殺して植物が病気にかかりやすい環境になります。

人にとって、健康であることは生活の基本です。
文部科学省の「平成20年度学校保健統計調査」によると、肥満傾向児の出現率は、男子では9歳から17歳で10パーセントを超えており、女子では12歳が9・8パーセントと最も高くなっています。
子どもの肥満は、高血圧症や高脂血症、糖尿病、脂肪肝などの生活習慣病の予備軍になる恐れがあります。また、筋肉や骨に過度の負担をかけて健全な成長を阻みます。
肥満という言葉には、食べ過ぎて太るというイメージがあります。しかし、現代の肥満は偏った食生活や栄養不足によって起こります。子どもが好きなソフトドリンクやスナック菓子、インスタント食品など高カロリー食品を多く摂ると栄養が偏ります。すると、お腹はいっぱいなのに脳がビタミンやミネラルの不足を感じて、常に空腹感を訴えるという悪循環が生まれるのです。
物が溢れる現代では、食物もまた溢れています。わが家ではスナック菓子を購入しないのに常にストックがあります。その理由は祖父母や友だち、いとこなどが家に遊びに来る際に持参してくれるためです。また、祭りや運動会などイベントに参加する度に、袋詰めされたお菓子をもらうことも、スナック菓子が増える一因になっています。

娘が5歳の頃、公園のジャングルジムで遊んでいた時のことです。
見知らぬ女の子たちが、スナック菓子を食べながら、自転車でやってきました。そして、娘に近づいて来るなり菓子袋を差し出して一言「食べて」と言いました。突然のことに戸惑う娘に、私が「やめておきなさい」と言うと、女の子は不思議そうに、娘は不満そうな顔をしました。
また、よその家に遊びに行くと、夕食の前でもジュースとお菓子を出していただくことがあります。このように現代の子どもは、いくらでも高カロリーで栄養の少ない食品を摂取する機会があります。
また、間食は習慣化しやすいと言われています。添加物の多い食品を摂り続ければ、いつか必ず体に害を招きます。親がどこかでストップをかけなければ、子どもの健康を守ることはできません。

子どもの健康のために、いま「食育」注目されています。
「食育」とは、子どもが食べることを通して、生きる力、素晴らしさを学ぶものです。財団法人 日本食生活協会によると、食育により5つの力を育てることで豊かな自然によって育まれる命の素晴らしさ、愛おしさを学びます。
(1)料理をする力(2)食べ物を選ぶ力(3)食べ物の命を感じる力
(4)食べ物の味が分かる力(5)元気なからだの分かる力
食べ物について調べたり、自分で野菜を育てたり、身近なことから考えることが「食育」の第一歩です。

わが家では、庭の一角に小さなキッチンガーデンを作りました。
栽培するのは、トマト、ピーマン、ネギ、青じそ、そして、スパゲティやピザと相性が良いバジルなどです。娘はトマトが苦手でしたが、庭から自分で収穫したものを口にした時には「甘くておいしい」と喜びます。

現代の野菜は、昔と比べて栄養価が少ないと言われています。見た目だけが美しく育てられ、中身が伴わない作物が増えているためです。知らないないうちに、健康な大地で時間をかけて作られる野菜が市場から減っています。
近年では調理済みの惣菜を購入して家庭で食べる「中食」が、すっかり定着しました。
また、レトルト食品、冷凍食品などで料理を簡単に済ませる家庭が増えています。
私たちは、食の素材にもっと敏感になるべきではないでしょうか?

私の仕事では、結婚式場で新郎新婦のプロフィールを紹介するための印刷物の制作をしています。結婚前のカップルに「相手に約束できることは何ですか?」と質問すると、多くの人がこう答えます。
『家族を守ることです』

家族を守るためにできることは、
毎日の暮らしの中にあります。



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