ゆっくり歩む事で周りの景色がくっきり見えてくる
「スローな教育」の素晴らしさを知った一冊。

灘校で教科書を使わずに文庫本『銀の匙』だけを3年間かけて
読み解いた伝説の授業が紹介されている。

エチ先生の授業は『銀の匙』に出てくる凧を作って実際に凧揚げをしたり
おやつを作って皆で食べたりして、脱線ばかりのように思える。

しかし、寄り道の中で子どもたちの「好奇心」の種は蒔かれ
やがて「燃え尽きない、一生学び続ける好奇心」という大輪を咲かせる。

《すぐに役立つことは、すぐに役立たなくなります》
とエチ先生は教えてくれる。

私たちは、書店で問題集を買い込んで、次々に子どもに課題を与える。
時間を区切り、迅速かつ正確に回答することを求める。

「教育に量と速度ばかりを求めることが、本当に子どものためになるか?」
について考えさせられる。